包んで、開いて。

スーパーに春キャベツが出てきたので
ロールキャベツを作ってみた。


この料理できる系男子溢れる言葉。
今なら向井理くんと張り合えんじゃねー?


もうね、下宿生活4年なめんなって話ですよ。
ロールキャベツなんてちょれーちょれー。


キャベツむいてー、ゆでてー
たねつくってー、キャベツに包んでー、
あれたね多かったかなー、まぁいっかー。
つまようじで止めてー、
肝心のソースはカゴメの基本のトマトソース。
にコンソメ足して、ケチャップと醤油を少し。
寒いから唐辛子入れとこ。

うんうん、成長したなー自分。
動きに迷いがないよね!つって。
ことことことこと煮えるのを待った。

そろそろかなー。

パカッ

いいですねー、いい感じですねー。
ソースの味はと・・・・・うん、完璧。

ご飯も炊けたし、
盛り付けてさぁ、いただきまーす!!

さっそく、メインからいっちゃうー??


パクッ






・・・・まっず。



なんだこれ。気のせいか?


まっず。






もう、ロールキャベツを前に
無言でコナン君ばりの推理ですよ。

で、キャベツとソースに問題がないってことは
これは明らかにたねに問題がある!
真実はいつも1つ!つって
下宿4年の叡知をもって判断したわけ。

叡知もくそも、キャベツ以外の食感がない時点で
たねが固まってないってことはお見通し。
私、その人がたね作るの見てました。つって
その人っつーか、たね作ったの自分なんだけど。


ひき肉はへらでこねちゃ駄目。
これ基本だから。
あと、玉ねぎは炒めてからいれる。
そんで、塩もちゃんといれる。


もうねー、出来たときにたねが。たねの野郎が。
ペティグリーチャムのようなゲル状になるから。
っつーかもうキャベツに包む段階で
これ、固まってなくない?ってのは
7:3くらいで分かってたんですけど、
あんな子じゃなかったのに・・・って言えねー
っつー所はあった予期できた失敗なんですけど、
なんかめんどくさかったっつーか、
そこは、もう下宿歴4年の叡知をもってして
いける!って判断した。


お母さん、私はまだまだ
あなたには敵いません。



食べた私にしか分からないとは思いますが
一応、文章で味を再現してみます。

パクッ


トマァトー、キャベーツ、、にくぅみずぅぅー!玉ねぎぃぃぃぃー!!!!!



食べきりましたが、
トイレに幽閉されました。






(前回、記事を更新するとき、1度下書きに連れ戻したせいで通知がいってないようなので、よろしければまた読んで頂けたら嬉しいです。長いので暇な時にでも。)

bukkiee.hatenablog.com

うちの資源ごみの日は木曜日です。

前回の続きです。
bukkiee.hatenablog.com


総員につぐ
直ちに本体大脳付近に集合せよ 。



その日、私の頭の中では
朝から重役達による会議が行われていた。


議題
【 いくべきか、いかざるべきか 】


「クリスマスでしょ?イルミネーションでしょ?
んで、二人でよ?いくべきでしょ」


「今を好機と言わねば、いつを言うのだ!」


「待て待て、問題視すべきは
彼女にその気があるのかだ。」


「こちらの資料によりますと、
イルミネーションを二人でいくのは
多少の好意がなければあり得ないそうです。」


「どこのデータだそれは?出典元を開示しろ!」


「飲みの席での後輩との会話からです。」


「そんなものは建前論だろう」


「公私混同するな。
先輩、後輩の関係を越えるべきではない。
仲のいい上下関係として続けるべきだ。
第一・・・・・」


「失敗の責任は誰が取るんだ?」


「そうだ!」「そうだ!」


会議は終始、保守派の優勢。
またとない展開に浮き足だってた自信とか、
勇気とか後半やさぐれてた。喋れてなかった。
私の頭の中は、保守派リスペクト。
何かある度にひっきりなしに召集されてた
保守派の陣営には、数々の闘いを経た
モラルとか、体裁とか遠慮とか
21年間の私の礎を築いた歴戦の勇者が
おもむろに座っている。

かたや、改革派。おめぇちゃんと飯食ってる?
みたいな顔色の奴ばかり。給食で掃除の時間になってもまだ食べてる子ばっか。明らかにダメそう。
あと、過疎化がすごい。欠席者多数。
チャレンジ精神とか、向上心とか札だけ立ってる。



「では、通常運航ということで」


「意義なし」




いや、もーね。こうなってきたら
とことんビジネスライクで行こうぜつって。
親戚の子供くらいの距離感掴もうぜつって。
頭の中でよぎる「ひょっとしたら」なんて願望は
バイト先の店長への文句とかと一緒に
心の奥にフライアウェイですよ。
店長?誰それ?知らない知らない。
怒られたっけー??みたいな記憶の海に
ドラム缶ごと沈めまして、
改札くぐってくる彼女を待ちました。


寒空の下、白い息をはきながら
改札を見つめる。


(きっと君は来ない~♪一人きりのクリスマス・イブ♪フンフンフ♪ )


違う違う、来るから!
来ないと困るから!


駅前の改札が一番見えやすい所には
白い息がもくもくと上がっている。
お、お兄さん達も待ち合わせ?
寒いっすねー


お兄さん
「居酒屋いかがっすかー!」



( キャッチかよ・・・・ )



キャッチにまみれながら待ってたら、
改札から彼女がくぐってくるのが見えた。


キャッチ
「お姉さん、居酒屋どうですかー!?」


後輩
「何してんですか?」


(よし、特別感はねーな。)


イルミネーションの場所までの徒歩10分。
私はなるべくデート感とかイチャイチャ感とかを
消すために喋りまくった。
ファイルにプリントを詰め込みすぎて
ファイルの重さがドラゴンボールみたいな設定になってる話とか、家の中でポイッて放った物が四次元のごとくこつぜんと消える話とか、

もう、頭の中にある引き出しを開けに開けた。
途中、なんか昔のアルバムとか出ちゃって
懐かしいーつってお茶とか飲んだりしながら
使えそうな道具は全部引っ張り出した。
この日の俺のMAXはここだ!つって。

したら、さくっと息切れしたよね。
イルミネーション着く前に。
俺の任務は終わった。つって。スネーク!つって。
まぁ、何のステルス性もなかったんで最後は
無言のまま力尽きたメタルギアと化したんですけど


それが、イルミネーション着いた瞬間復活した。


もうね、すげーの!
ロームのイルミネーションってのは
ローム株式会社が慈善事業でやってるっつー物なんだけど、完全にガチ勢。え、これ慈善?ってレベル
正面から見ると光のトンネルのような並木道なんて
本当生きててよかったレベルの感動だったし、
しかも、これを女の子と見れるって素敵やん。

もうこれを思い出に生きてこう。
これだけで恋ダンス踊りきろう。


そんなことを思いながら、イルミネーションの中で
メインとされてる所に着いた。
スクリーンのように、壁に張り巡らされた電球から
光による映像が流れる。
やけにロマンチックな音楽なんかも流れてる。
そんな雰囲気に惑わされたのか
頭の中では、天使なのか悪魔なのかが
youいっちゃいなよ。などという不快な
ジャーニー語を垂れ流してる。
私は負けない。いや、負けたくない。
これが終われば飲みに行く約束。
約束ごと破壊するような賭けには出ない。

いや、出れない。

チキン
「任務完了だ。スネーク、速やかに帰還せよ。」

保守派のここぞという時の力はすごい。
だからこそ、これまでの平穏な生活がある。


後輩
「写真撮りましょーよ!」

「いいよー」


(この子は結局どうだったんだろう・・・)


ふと気づくと、彼女は
僕に寄り添うような形になっていた。




天使
「youいっちゃいなよ」



改革派のここぞという時の力はすごい。
時に、今まで無かった決断をしてくれる。
だからこそ、今の私の生活があるのだ。


とりあえず、言おう。



言うぞー
言うぞー
言うぞー
言うぞー
言うぞー


言わなくてもいいかなぁ・・・


消耗した。
したと同時、私の頭の中では
それ行け!と言わんばかりに
着々と言い訳を探し始める。


いや、ほら、まだ二人で遊ぶの2回目とかだし、
ドラマだったら4週目とかで
ようやく関わり合い持てるようになった所だし、
寄り添ってるのも、単純な自撮り技術つーか
なんだったら慣性の法則みたいな所あるし、、、
そんなこと考えてるうちにタイミング逃したし、、


保守派軍勢
「行こっかー」


おい、何勝手に喋ってんだ!


メインとされてる所から折り返して
もう一度並木道に戻ってくる。


実況
「さぁ、状況が俄然厳しくなって参りました。
この並木道を抜けてしまうともうイルミネーションはあ・り・ま・せん。(川平 慈英的な)」


解説
「そうですね、ここでシチュエーション点を逃すと、思いきった技が入れれませんからね。正念場です。(フィギュアスケート的な)」


天使
「youいっちゃいなよ」


保守派軍勢
「いやー、本間綺麗やんなー」


私の操縦席には、
相変わらず保守派軍勢が座っていた。
このままでは確実にこいつ(自分)は帰る。
どうすれば・・・


改革派
ヤシマ作戦を決行する。」


ヤシマ作戦・・・別名 時間稼ぎ


突っ立ってみた。
正確に言うと、イルミネーションに
心を奪われてる風を装ってみた。
フランダースの犬のように、ルーベンスの絵に心奪われる少年がいるなら、イルミネーションの光に心奪われる青年がいたっていいはずだ。
ただし、ネロのような純朴な精神はない。
告るか告らないか、それしか考えてなかった。
したら、

パトラッシュ
「ネロ、もう疲れたよ。」


まさかのパトラッシュ側からのオファー。


そりゃそうだ。彼女はかれこれ
30分以上は歩いている。
しかも、歩いた後に立ち尽くすネロに
付き合ってくれてまでいる。化物か。私なら帰る。


パトラッシュ
「最後に上から見たいから、歩道橋上りましょ」


DEAD! と見せかけて ALIVE!!


改革派
「あの、はしゃいでるとこ悪いんだけど
告白のセリフまでは考えてないんだけど。」


【会議室】
「至急、資料を集めてくるんだ!!急げ!!」

「記憶の中からリストアップします!」


好きです。付き合ってください(教科書)

お前は俺が守る。(ジャンプ漫画)

ずっと側にいてくれ。(スクエニ風)

一生一緒にいてくれや(ライフタイムリスペクト風)

前前前世から君を探してたんだよ(君の名は風)


ろくなもんがねぇ。
もう一度言う。ろくなもんがない。



もうやめちゃおう。そうしよう。
なんだよ、告白って。湊かなえじゃねーっつーの。
大体、4月から社会人になって
どこ飛ばされるかも決まってないってのに
大学に残るこの子と付き合えたって。
大体歩道橋ってなんだよ。
イルミネーションより真下通る車が気になって仕方ないし。手とかすげー寒いし。欄干鉄だし。
ボロいし。もうイルミネーションとか見てねぇし。
もう普通に終わって普通に飲みに行って
普通に帰ろう。向こうもその方が・・・
あれ、そう言えば向こうは?


ふと、横を見ると、向こうもまた
橋の上から呆然と車を眺めていた。


・・・・・・・



「あのさ、よかったら付き合わない?」



・・・・




・・・・・






・・・・・・・







「はい」




トゥールトゥルトゥル
トゥールトゥルトゥル
トゥットゥットゥルー♪


星野 源 - 恋 【MUSIC VIDEO & 特典DVD予告編】


続きません。終わりです。



完全に余談ですが、帰り道に手繋いだだけで
股間がオフサイド取られました。

シンプルが一番。

本当、気を許したら年明けてた。
ふと、気づいたら2017。
朝起きて歯磨いて、テレビ付けたら2017。

年末も年明けもなんか
リッジレーサーのごとく駆け抜けてった感じで
あれ?2017いたの?とか絶対言われてる。
飲み会とかで「今日あんま喋ってなくない?」
とか言われてて欲しい。

そんな2017年。
至るところで1年間の振り返りーとか
今年の抱負!とか言ってるけど
踊らされてない?
2017の手のひらで遊ばれてんじゃない?
その目標、恥ずかしくなんない?
ってことをねー、本当この場を借りて
店長に言いたい。

「KTIT」って何ですか?


前にも書いたけど、
私はかまぼこ屋でアルバイトをしている。
何で?とか何がよかったの?とかいう質問は
タイムマシンが出来た時に
私が過去の自分に問いただしとくとして、
とにかく、かまぼこ屋で
アルバイトをしていて、それが終わった。


本当ね、もう二度とやりたくない。
初日から初志貫徹したのは「やめたい」のみ。
思ったよりきついなーと思ったけど

「あなた含めて新人さんは3人だからー」

って聞いてたし、一緒に頑張ろう!つって
望んだ2回目のシフト。
僕以外の新人さんは初日で全員バックレてた。


それずりぃー!!


したらね、もう他のパートタイマー達が
無茶苦茶落ち込んでるわけです。

「私達の仕事って人から見てそんな嫌?」つって

なんだったら「どう思う?」つって


いや、新人だから!2日目だから!
こんなテンションのおばちゃんに
「僕もやめたいっす!!」とか言えない・・・。

そんなこんなで、三カ月の短期バイトを
全うしてしまったわけなんですけど、
もうとにかくねー、嫌なことを言い出したら
きりがないんですけど、店長が大分毒されてる。


朝のミーティングがあるのはいいんですけど
なんかもう、経営者のスピーチ的な?
「成長」とか「集中力」とか「向上心」とか
いや、ここかまぼこ屋っすからー。
ベンチャー企業じゃないっすからー。
自分らバイトっすからー。
バイトにかまぼこ市場の厳しさとか
マンパワーとか関係ないっすからー。

もうねー、就活のせいか
こういう文字面だけでよく見えちゃう言葉とかに
対する不信感がすごい。
この人、絶対トヨタ式仕事術みたいな本好きだわ~。


だから、年末最後のミーティングで
店長が来年の抱負とか言い出した時も
ドラえもんの絵描き歌を思い出す作業に
没頭していた。

店長
「今年は従業員の皆さんの頑張りにかかってます」

従業員一同

頷き


(○書いてぴょん♪○書いてぴょん)


店長
「今年、皆さんに求める目標は・・・」
(紙に書き始める)


従業員一同
ゴクッ


(お空で見ていたUFOがー♪・・・
あれ?見ていただっけ、、、)



「K T I T」

改善 ten improve three



(うわー・・・・)

(英語はないわー。標語はないわー。
しかも1個ローマ字じゃん。日本語訳じゃん。
改善のKは反則なんじゃねー?
Kの無理矢理感がすげーことになってっけど
改善、全然馴染めてないんだけど)

【大掃除の時】

事務室
トヨタ式仕事術」


(うわー・・・やっぱあったわー。
源流これだわー。)


一瞬で色々よぎりましたが、
出来の悪い僕にも色々熱心に教えてくれた店長。
嫌いではないんですよ?嫌いではないんですけど、
ほんと、何が言いたいかつったら、


その目標、恥ずかしくなんない?

クリスマスらしい話がしたい。

基本的には、書くに値しないような
くだらない生活を送ってるんだけど
ある日さ、目覚めるわけ。
これは、書かなきゃいけない。

僕のブログは有り難いことに
色んな人が読んでくれてる。
その中には、チャレンジ精神溢れた人や
とっても暖かい文章を書いてる人もいれば、
10年来の友人なんてのもいたりする。
こうなってくるとブログをどこまで赤裸々に書くか
思い悩んだりもする。



ところで、ものすっげぇ好きな子と
イルミネーション見に行けたらどうしますか??



彼女は大学のサークルの後輩だった。
1年前、新歓の飲み会で


『bukkieeさん、ちゃんと飲んでますかー!?』


なんつー気軽すぎる話しかけ方をされたのが
ファースト・コンタクト。そして

『飲んでる、飲んでる』

なんつって適当にあしらい、
ファースト・コンタクトは終わった。


転機は夏。


私は京都にいるうちに
どうしても五山の送り火が見たかった。
そりゃあもうめちゃめちゃ見たかった。
三条大橋の傍らから北の空を見上げて
夜に浮かぶ「大文字」を見れたら
四年間に渡る私の京都生活も
多少華のあるものになる気がした。
皆そうだと思った。




したら、二人しか集まらなかった。




「お盆なんだから実家帰ってますよー!うふふー」



なんつー、LINEの返信の山に
私は、後悔しても知らねーぞ!と言う旨の
脅迫文を送りつけておいた。
そんなことをしてる私も3年間
同じ事を言ってきたので人のことは言えまい。
精々2年後3年後、私と同じ衝動にかられた所に


「お盆なんだから実家帰ってますよー!うふふー」


などと送りつけられればいい。



ポイッ





自分いれて3人かぁー・・・
五山見に行くのに3人ってどうよ?どうなの?
いや、まー見れないことはないけど
両方そんな仲良くない後輩ってのはどうなの?
大して仲良くない人たちともって
大文字見上げるのって楽しいの?
ここは先輩として、潔く撤退した方が
いいんじゃないの?
大体、三条大橋じゃなくてマンションの屋上って
ロケーションはどうなの?


数日前、人混みを恐れた私は

「うちのマンションの屋上から見えますよ」

っつーもう一人の後輩の甘い誘いに乗っていた。


吉と出るか凶と出るか!
一生見ることないかも!という衝動で
私は決行に踏み切った。



凶だった。



あの、見に行かれた方います?
じゃあ、見に行かれた方々で
当日の京都の空模様言ってみましょうー!



せーのっ!!









どしゃ降り。




せーのっ!!





どしゃ降り。




ワンモアセイ!!





どしゃ降り。




えっと、神様?聞いてました?
僕、これ4年間の集大成なんですけど。
集大成のくせに2人しか集まらなかったけど
そこは大文字の魅力でなんとかなる!
つって来たんですけど。ほんと聞いてました?
どう見てもこれ全力で大文字
消しにきてません?



【速報】
五山送り火雨天決行!



いいよ、もうー!こんな終末の日みたいな
雨量の日に外で大文字なんて
ひとっつも見たくない。
ってかやれんの?嘘でしょ?
湿気るとかのレベルじゃないよこれ、
全力で消火されてるよ?
ってか来んの??


いくら雨天決行たって限度があるわ!
っつー空模様にも関わらず、彼女は来た。
来てしまったなら行かなきゃいけない。


雨はどしゃ降り。
あー、なんかのドラマでこんなシーンあったなー。

「こんな嵐の日に船を出すなんて無茶よ!!」


「事は一刻を争うんだ!!!!」



五山も何時間も燃えてる訳じゃない。
およそ一時間に満たない時間で五山は消えてしまう。
私は後輩のマンションまでかかる15分を計算に入れても余りある待ち合わせ時間を決めていた。


その余りある時間の大半は
駅構内で消化されてしまった。
このままじゃ五山見れないどころか、
駅構内での思い出しか残らない・・・
せっかく来てくれたのに・・・・


「こんな豪雨の中、歩いていくなんて無茶よ!!」


「事は一刻を争うんだ!!!!」




吉と出るか凶と出るか!!
雨の中を進むことにした。





凶だった。







もうね、雨ってレベル越えてた。
川横断してんじゃね?ってくらいの雨量。
五山見に行くのー♪なんて道のりじゃなかった。

五山を見に行くまでにどれ程の犠牲を払ったか。
お前たちの無念はきっと私が!つって
「与えられた使命を全うしに」つって
何らかのロード・オブ・ザを背負ってるっつー感じだった。15分なのに。目的地マンションなのに。


15分の道のりを倍以上の時間をかけて
看破した彼女と私には歴戦の勇者のパーティのような謎の結束感が生まれていた。
後輩のマンションに辿り着く頃とか
本当お互い涙目だったと思う。


「暗いし、雨だし何か出そうだね」つってたら
電灯の灯りの側に髪の長い女が立っていた。


ギョッ!!として私なんて

「うわーー!!!!お化けーーーー!!!!!!」
つって近所迷惑も考えずに叫んだし、

彼女なんか

「ぎゃーーー!!!」つって逃げた。






後輩だった。







雨の中外で待ってくれてたらしい。
いや、お前、もうちょっと場所とかあるだろ・・・



マンションの屋上から見た
「大」の文字はCaps Lookかかってんじゃない?
って程驚くほど小さかったし、
雨の中散々付き合わせたのもあって
帰りにケーキを奢ってあげた。
そこで思いの外盛り上がったのを機に
飲み会に誘うようになり、
ジャズバーへとつながる。

bukkiee.hatenablog.com

ジャズバーだったか二軒目だったか帰りだったか
とにかく、私はまたしても賭けをした。
私は京都にいるうちに、どうしても
ロームのイルミネーションが見たかった。
(以下略)



吉と出るか凶と出るか!!
イルミネーション見に行こうと彼女を誘った。






今度は吉が出た。




「誘うのめんどくさいですし、二人でいいですよ」




こうして、念願の女の子とイルミネーションを
見るというイベントにあやかれた。
その話はまた今度。

冷蔵庫に蓋

ほんと、計画性って大事だなって
思ったっつー話なんですけど、
買い物行く時って今日の献立考えてから
スーパー行ってます?

もう主婦歴20年です!みたいなプロ級の
人は置いといてね、一人暮らし数年レベルの
僕みたいなパンピーがその日の献立考えてから
スーパー行ってるか、行ってたまるかって
思うんですよ。

うちの近所のスーパーとか
もう、何かつったら「特別セール!!」
とか「大特価!!!」とか言って
値札にでかでかと書いてあって
ちょ、セールやりすぎじゃない?つって
スーパー側の心配するくらい値切ってくる。
野菜高いよねー、なんて言いながら
平気で100円切ってくる。
値切りいらず。

大根二分の一カット89円
大根1本132円。
店長ー!大丈夫ー!?
計算合ってないよー!
こりゃ、ぼろもうけだね、つって
後先考えずに買ってったら
思いの外、自分の料理スキルの無さが・・・・
いや、僕が悪いっつか、
購買意欲を煽る店が悪いっつか・・


こないだね、柳川を作ったんですよ。
したら、これがまた全然うまく出来なくてね、
それこそ前前前世からやり直せ
っつー味だったんですけど、数こなす度に
段々上手くなってきて、ついに、あ!うまいってなる段階まできて思ったわけ。

(柳川飽きたわー・・・・)

その頃にはもう、なんつーか
あいつの顔なんて二度と見たくねぇっつーか
久しぶりに食べたシチューがうますぎて
あ、自分井の中の蛙だったなって。
柳川とかで世界知っちゃった気になったなって。
柳川ってなんだよって。
まー、色んなことを思いだしてね、


今度~生まれて来るとしたなら~
あなたになんかつまづかないわー!


つって、冷蔵庫に封印したわけなんですけど、、、
封印しきったはずなんですけど、、、
ゴボウからの主張が思ったよりもすげー。
1本丸々突っ込んだ僕も僕なんですけど、
なんか、開ける度に「忘れてんじゃねーぞ」
つって先端を突きつけてくる。
たまに、本当に突き刺そうとしてくる。

冷蔵庫開ける度に、そんな感じて襲ってきて
まー、僕も僕でゴボウごときには
遅れは取らないつもりなんだけど、
なんか、あいつからのプレッシャーがすげぇってか
体からなんか赤いオーラみたいなのが出てんだけど
あいつゴボウのくせに、
九尾のチャクラ纏ってんだけど。
ゴボウから九尾のチャクラ(汁)が溢れてんだけど。


(引き際かな・・・)


生ごみとしてごみ収集車行きにしました。



安い野菜を買いだめする度に
尾獣化した野菜たちと闘う羽目になるので
誰かいい方法知ってたら教えて下さい。

サンタクロースと私

「えー?何??
お前まだサンタとか信じてんのー??」


「あんなもんいないに決まってんじゃん」


「わ、分かってるって!言ってみただけ!」


あれから何年経っただろう。
クリスマスプレゼントを貰える歳も過ぎて
サンタクロースがプレゼントをくれているわけ
じゃないことも分かる歳になったけど、
未だ私はサンタがいないという
確証を持っていない。


サンタとは、白髪に白い髭を蓄え
赤と白の衣装に身を包み、クリスマスの日に
トナカイの引くソリに乗って
子供たちにプレゼントを配るおっさんである。


毎年クリスマスになると
ツリーの飾りつけをしてケーキ食べて、
欲しいものを書いた手紙を玄関に置いて寝る。
朝起きたらツリーの側に
プレゼントが置いてあるってのが
うちのクリスマスだった。


子供の頃は、
「わーい!サンタさんからのプレゼントだー!」
つって意気揚々とプレゼントを開け、
1日中貰ったおもちゃで遊んでいた私も
小学生になり、学年を重ねていくうちに
だんだんとサンタクロースなるおっさんに
疑いを感じるようになっていた。


始まりは、サンタの絵本を読んだ時に
ふと思ったことだった。


(うちに煙突なんてないけど・・・・)


そう、サンタは絵本では
煙突から家に入り、子供の枕元に
プレゼントを置いていく。
それなのに、うちに、というか日本の民家に
煙突なんてほとんどないじゃないか。


・・・玄関でいいのか。


この問題はすぐに解決した。

ところが、疑問がもう1つ。
サンタはどうやって私の欲しいものを
把握しているのか。。。
サンタが私の欲しいものを把握するには
私が玄関に置いた手紙を見る必要がある。
手紙を置くのはせいぜいイブの2、3日前だ。


おかん
「ちゃんとサンタさんに言ってあるからええねん」


そうして、私の第一次サンタ疑惑は
終わった。


特に何の疑問も持たずにクリスマスを
迎えていたある年、教室で
サンタの話題になった時にあるクラスメイト
によって衝撃的な見解が出された。


クラスメイト
「あんなもん、親に決まってるやん」


サンタクロース親説である。
こうして私の第二次サンタ疑惑が始まった。


イブの夜にはないプレゼントが
朝になれば現れるなら、
サンタはイブの夜から次の日の朝にかけて
家に来てプレゼントを置いていることになる。


ならば、、、


作戦① 「徹夜」
起きていれば現場を抑えられる。という
シンプルなものだったが、失敗。
気付いたら布団の上で朝を迎えていた。


作戦② 「ヤクルト」
当時、私には来客にヤクルトを手渡すという
訳の分からないマイブームがあった。
玄関に置いた手紙の上にヤクルトを置いてみた。

翌朝、空になったヤクルトと
手紙の端にThank Youと書かれていたのを
見たときに、純真な私は
本当にサンタが飲んでくれたと思った。

ヤクルトの蓋には小さな穴が空いていた。


今になって思うと、完全におかんが
ヤクルトを飲み干してThank Youと書いてる
絵面しか思い浮かばないので腹が立つ。
よしんばサンタ本人でも、
蓋を全部取ってから飲めよ・・穴空けるって・・。


作戦③ 「サイン」
サンタにサインをねだってみた。
この頃になると私も知恵がついてきて
サンタが日本語を扱うのはおかしいことくらいの
判別はできた。
サンタが親ならば、『サンタクロース』
かせいぜいアルファベットだろう。

翌朝、サインは小さなメッセージに添えて
綺麗な達筆の筆記体で書かれていた。


「これなんて書いてあんのー??」

おかん
「こんなん読まれへんよー」


作戦③の失敗によって
私は完全にサンタクロースを信じ、
サンタが親ということの確実な証拠を
得られないままに、サンタにプレゼントを
貰うことのできる歳を過ぎた。

後々になって、そういえば
おかんは英語が出来たので筆記体くらい
わけなく書くだろうことに気づき、
自分で書いたであろうサインに

「こんなん読まれへんよー」

つったおかんにまた腹が立った。


サンタはたまにおそらくわざと
プレゼントを間違えた。
手紙にプレステと聞いたら
訳の分からないスケボーのゲームが
届いたことも、ゲームがおもちゃになった
年もあった。そんな年は決まって

「サンタさんも重くて持って来れんかってんね」

とおかんは言ってのけた。



笑点を見ながら、ビールを飲むおとんと
腹筋ワンダーコアなる訳の分からないマシーンに
情熱を燃やしているおかんを見て、
こいつらに本当に子供の夢を守るとかいう
考えがあんのか?と疑問に思いながら、、


あれからもう10年近く、
私はもう22歳になろうとしているけど
イブが来る度に

「サンタってあんたらやろ??」

と聞く私に

「あんた何言うとん?」

と返す両親のおかげで
私はまだサンタクロースを
完全には否定できない。

君の名は 〈G級〉

彗星を見て同い年の女の子と
入れ替わるみたいな『君の名は』的な
イベントに鉢合わないと結婚できない気がします。


こないだね、学祭があったんですよ。
で、サークルでたこ焼売ることになって
テントで黙々とたこ焼を生産してた時に後輩が

「隣のテントに元彼いてすごい嫌なんです~」

ってしきりに言ってて
それに周りの仲間たちがこぞって
分かるよーとかつらいねーとか
何で別れちゃったの?とか言って慰めてるのを
我関せずつって遠巻きに眺めてたのね

したら後輩の野郎が

「bukkieeさんはどう思います?」つって

その角度からっ!?
みたいな振り向き様のキラーパス
放ってきやがったんですけど


あのね、まず言わせて欲しい。
え、彼氏いたの・・・??
あたかも皆さんご承知の通りみたいな
テンションで聞いてきたけど・・
僕知らないんですけど・・・
え、で別れたの・・・・・??
何知らない間にアバンチュールしちゃってんの?
何で皆知ってんの?

もうなんかこの時点で完全に
健気な後輩の相談に答えられそうにも
なかったんですけど、それ以上に
元彼氏が隣のテントにいるって状況が
理解できなくて
あ!元彼女に置き換えれば!つっても
そんなもんいないので理解できなくて、、、

自慢じゃないけど
通知簿の国語は常に4。
汚染された川に住む婆さんと猫、
小説の中で小説を書き出すスピンスピン。
訳の分からないセンター現国だって
常に筆者の気持ちを4択から汲み取ってきた。
でも、元彼氏が隣でミネストローネ作ってる時の
元彼女のたこ焼を焼く心境なんて考える機会すらなかった。

結果、

『気にしなければいいじゃん』

っていうコメントを公式に
発表させて貰ったわけなんですけど
あのー、周りの人たちの
感情移入っぷりが半端ないんですけど
元彼との気まずさについて
1年生ですら語り出してるんですけど・・・


もうさー!もうさー!世間一般で言う
恋愛経験値ってどこで積むの?って話なんですよ。
その「分かるー」ってどっから
ひねり出してんだって話なんです!
恋愛のバイブルたる少女マンガから
少年マンガの恋愛路線から
月9の胸キュンストーリーから
昼ドラのドロドロ不倫模様から
韓流ドラマの三角関係まで
ありとあらゆる参考文献において
恋模様が展開されちゃってるわけなんですけど
もうね、難易度甘過ぎ。

少女マンガは、ある日突然
王子様が湧いてでてくるし、
少年マンガのヒロインは
始めっから主人公好きだし、
幼い頃の約束ーと・か
なんだったら前世レベルで結ばれてたりするし、
どんだけ紆余曲折したって
最後は絶対に結ばれるわけですよ。

そんなもん読まなくたって
実体験としてあるじゃないですかーってのは
ある程度の基準を越えたモテる人たちなわけでね

もうね、それに比べてモテないってのは
ゲームで言うハードモードみたいなもんで
モテないやつが女の子狩るのがG級クエストなら
創作の恋愛主人公たちなんて下位クエスト。

G級装備つけて

「え?まだイャンクック倒せないのー??(笑)」

つってる気分。
リオレウス火力弱えーー(笑)
ランゴスタとか全然出てこねぇー!!
片や、モテない方は
剥ぎ取りさせてなるものか!っつーくらいの
ブルファンゴの量。
ボスに辿り着くまでのマップが
ウィザードリーみたくなっちゃってる。


そんな中で、奇跡的な立ち回りを演じ、
こないだ女の子と2人でジャズバーに行ってきました。


あのさ、よくドラマとかで
バーで女性を口説いてる場面とかあるじゃん。
「あるよ」つってマスターが
色々出してくんじゃん。あれ下位クエストだから。
あんなもんね、二十歳そこいらの学生が
成せる業じゃねーっつーの!

もう、入った瞬間から分かるアウェイ感。
なんだったらマスターすらいなかったから。

「適当に座って飲み物頼みなよ」

って言われてメニュー見てみたら
なんかもうメニュー数学の教科書みたくなってた。
○○○y とか ○○× 5y とか・・・
飲み物でyとか見たことあります??
こんなもん一次関数とか二次関数とかの
世界でしか見たことねーよみたいな。

月9のね、バーのシーンで
メニュー表とにらめっこして
「全然分からん」って呟いてる俳優
見たことあります?絶対口説けないですよ。
そんなやつ。
「全然分かんないね」つってる女優
見たことあります?妖艶な感じとか絶対
出ないですよそんなやつ。


とりあえず適当に頼んじゃえ!つって
なんとなく目に入ったのが

『テンガロンハット』


(・・・・飲み物かしら?
これ飲み物とかじゃなかったら
やっぱり帽子的なあれなのかしら?
大体テンガロンハットってなんだ?
なんか軽くフランベ出来るくらいの酒
だったらどうしようかしら?
っていうかテンガロンハットってなんだ?)


したらマスターが

「飲み方は・・・?」


(僕の辞書には、ショットとロックとソーダ割りしかない)

「ロ・・ロックで」


(なんかすげー不自然な間があったけど・・
これロックで大丈夫だよね?
コーヒー店で知らずにエスプレッソ頼んだら
おちょこくらいの量ですげー凝縮された
黒い液体を渡された時みたいな引っ掛け問題とかじゃないよね?
ってかテンガロンハットってなんだ?)

しばらくたら、ルパン三世
次元がバーで飲んでるようなグラスが来た。




結局彼女とは、バーを含めて
三軒の店をはしごしたものの、
その三軒共で『テンガロンハット』の話題で
盛り上がったので僕の恋愛経験値は
おそらく少しも上昇していない。


それでも、今度後輩が

『bukkieeさんはどう思います?』

って聞いた来たときにこれだけは言える。



『テンガロンハットは湿布の味だった。』