彼岸島からの手紙

暇で暇で仕方なかった。

そうだ、古本屋で立ち読みしよう。
寒い中、まじっすかぁー?勘弁してくださいよー
なんつって中々エンジンがかからない原付を
たたき起こして最寄りの古本屋へ。
で、何故か分からないけど手に取ったのは彼岸島
簡単に言えば吸血鬼と大学生が戦う
色々ツッコミどころのある漫画。
あっ、僕も一応大学生なんです。お見知りおきを。

主人公は明くんって言うんですけど
この子が本当家族思いというか軽いというか
お兄ちゃん探しに行くわ、つって
吸血鬼の島に友達とついでにクラスのやつまで
巻き込んで旅行っすよ旅行みてぇなノリで行っちゃう。


明くん、友達もすげー不良スタイル
え?吸血鬼っすか?ワンパンっすよ
いや、無理だったら逃げますし、
てか、俺暴走族の知り合いいるから
ほんと舐めてっとしばくぞ
みたいなことを道中の船で言ってたんで
明くんやべーなぁとか思いながら読んでたら
上陸地点に島民がわらわら出て来て
「なんだ?…………」

ザバーン!(海から吸血鬼登場)
島民も全員吸血鬼で

「うわぁぁぁ化け物ー!!」

案の定ピンチになりました。

ほら言わんこっちゃない。
明くん超びびってんじゃん。おもらししてんじゃん
お父さん情けないよ。さっきまでジャックナイフ
振り回すような目つきで「待ってろよ兄貴」
とか言ってたお前がものの数ページでガタガタ震えてるとは思わなかった。


こんな風にこの漫画の面白いところは
明くんの態度がコロコロ変わることもなんですけど
吸血鬼対策の武器が大体丸太と日本刀…………
日本刀はいいよ、丸太って…………
何故か分からないけど、作者の丸太に対する信頼が半端じゃない。何かって言えば、「そこに落ちてる丸太を使え!」みたいなこと言ってんの
日常生活じゃ丸太そんな落ちてねぇのに。

例えばね、家に「今から行きます。ゾンビ」みたいなファンシーな手紙が届いたとして、
ピンポーンつって「ゾンビでーす」って来るとするでしょ?丸太使う人なんていねぇよ。家に丸太落ちてねぇよ。仮に外でも丸太落ちてねぇよ。なのにこの漫画は何かっつーと丸太。
「これで、吸血鬼を叩くんだ!!」つって丸太。
「壁を突き破るぞ!!」つって丸太。
終いには落下する明くんを助けるときにも
「これに捕まれ!!」つって伸びてくるのは丸太。

この漫画一応サバイバルホラーなんですけど、
丸太以外にもおかしなところが……
お兄ちゃんに会えた明くん。力の無さを痛感した後
お兄ちゃんとの会話。
「兄貴みたいに強くなりてぇ」
「俺の師匠を紹介する」
…………あれ?明おめぇ?ジャンプに転校した?
これ完全に界王星目指した悟空みたいな展開になってね?3D2Yみたいになってね?
…………ま、まぁ吸血鬼強いからね、仕方ない


ナレーション
8ヶ月の時が流れた。

明くん8ヶ月で髭ボーボーのおっさんになっちゃいました。天下一武道館で久しぶりに会った奴みたいになっちゃってた。お友達も思わず「お前本当に明か!?」とか聞いちゃうくらいの変わりよう。明くんも「あそこでの1日はこっちの世界の一時間にも満たないんだ」みてぇな電波発言。
いや、山ごもりだからね。見た目は仕方ない。

それよりも明くん青年期、、、大分戦闘狂。
強い敵を前にして、
「武者震いが止まらねぇぜ」
強い敵との戦いの最中
「お前強いなぁ、わくわくすっぞ」
とか言いながら笑ってるんですよね
いや、お友達完全引いてるじゃん……
明くんしばらく見ない間に厨二病なってない?
みたいな空気感……



立ち読みで腰が痛くなって
ここら辺まで来て読むのやめたんですけど
この分だと最終巻では髪を金髪にした明くんが
敵のボスと戦って、皆の応援を受けて
「お前はすげぇよ。たった1人で。生まれ変わったらまた戦おうな」的な台詞を言った後、
「またな!」つって波動で相手を消し去る!!
そして敵を倒した明くんは、今までの犠牲者を甦らせるために7つ集めれば願いの叶う玉を探しに冒険に出る!間違いない!!!


彼岸島 気になった人は読んでみてください。