就活 : 内定い?

『私の友達の周りとか結構多いで』

『なんか周りは結構もらってるみたい』

『俺も結構周りで聞くで』


あー!聞きたくない聞きたくない
聞きたいけど、聞きたくない!

もうねー、ほんと、周りってどこ!?
この手の話を聞くときって
大抵周りで~とか友達とか~とか
ちょっとぼかしてるみたいな?
著作権に配慮みたいな?個人情報的な?
昨日UFO見たわっつー証言並に
情報源が全く出てこないんですけど、
ポケモンの海の上島で
『今日もマボロシ島は見えんの~』
つってるじいさんくらい実体がないんですけど、
お前っ・・・幻覚見てんじゃね?
っつーくらい毎日探した少年時代・・
私の周りでわぁ~つってる
その周りに属したことがないです。はい。

でも、マボロシ島が確かにあるように
きっと存在してるんですね、
ロマンとかじゃ片付けられないんですね


・・・・はい。

まーね、言ってるなってのは思ってた
すげー押してくるなっつーのは感じてた
なんつーの、そのた、たんき?けっせん?
みてーなフレーズは聞いてた。
でも、それはほんと、希望者のみっつーか
アレンジする人はどうぞみたいな
スタバのトッピング的なものだと思ってた
戦線って何だよとか思ってた

でもどーやら企業も就活生も、
亀みてーにノロノロしてる人
は着実に置いてかれてるっぽい
競争の土台に上がれないこともあるっぽい
うさぎとか全然先に行ってるっぽい



そんな中、自分はどうか?つったら
おそらくごく一般的な早さ・・かな?
みたいなアバウトな返答しか出来なくて・・
ってのは、僕が悪いんじゃなく、
誰のせいでもないっつーか、
社会が悪いっつーか、
こんな時代のせいっつーか
まだ時間あるので、どうか周りの人と
ご歓談下さいって言ってくる人事のせいっつーか


だってさ!人見知りだもの!

例えばね、あなたが
駅前行きのバスに乗ってるとするでしょ?
当然、横には駅に行くという
共通の目的を持った他人が座ってるじゃん
したら、運転手がいきなり
『皆さん、同じ目的を持った仲間ですから
どうぞ、情報交換してくださいねー(笑)』


つったらできる??

おいおい、無茶振りじゃねーかよー
ってならない?

あまつさえさ、『リクラブ』とか
意味の分からない名前つけられてさ
男の子にはナンパ目的の子も・・:
みてーな誤解を生み出されて、
ただのお喋りのハードルが高くなったりさ
実際、本当にリクラブしにきた
異性としか喋らない奴とかいたりしてさ、

『どういう業界見てる?』

なんつー、『儲かってまっか?』
に匹敵するくらい実体のない質問して、
相手が羊か狼か、お互い探りを入れながら
軽いジャブなんかを打ち合ったりしてさ
まるで派遣バイトのように
『お疲れ様でーす』つって
連絡先も聞かずに一人で帰っていく
みたいなのが当たり前のこの現状。


人見知りたちは、ご歓談を勧める人事に
(横並びの席なら偶数にしてくれー!!)
とか
(わざわざ言わないでー!皆やるじゃん!)
とかまー心の中で色々訴えてるわけです。



いや、いいんですよ
大事ですよ情報交換って
今までと全く異なる世界が
見えることもあるし、うんうん
グループワークとかでは
特に大事だよね
初対面でいきなり議論は出来ないから
打ち解けるってすげー大事だと思いません?




ってことをさー、本当にこんこんと言いたい
今日一緒だったあの子たちに



もーね、無関心すぎない??
先に座っときながら積極的に
話さなかった僕も悪いんですけど、
僕の次に来た女の子が
朝から眠いっつーか、喋りたくねーよっつーか


机の下でスマホいじるのは無しだろー!


なんとか喋らねーかなって
名前聞いたら名前だけ返されるっつー
中々の先制パンチを受けてへこんだので
(はやく次のやつ来いー!)つって
ずっとお絵かきしてました。
ムーミンめっちゃうまくなった。


で、起死回生の二人目・・・


名前も聞けずに
机の下で小説読み始めた。

(それ、反則だろー・・・)



絶対悪い子たちじゃないんですよ、きっと
目の前にお年寄りがいたら
きっと席とか譲りまくる子たちだと思うんです
いじってるスマホの内容もね、
きっと勉強とか、そういう類いだと思うんです
本だって朝学っぽいやつだと思うんです
そういう学習意欲の高さみたいなのは
しかるべき所で出してくれれば
評価されると思うんだけど
初めてのメンバーでのグループワークでは
確実に気まずくなるから
うちのテーブルだけ通夜?みたいな静けさ
人事とか露骨にこっち見てる
(あ、やべ目合った)


そんな中を人見知りの気遣いっつー
諸刃の剣みてーな性格の僕は
必死にパスとか視線とか送ってみたんですけど
もうね、スルー。心地いいくらいスルー。
皆ねずっと自分の股を見てる。
全然心の扉開かないんですけど
これがあの天岩戸かな?

諦めてムーミン書く作業に戻りました


したら次来た奴が明るい男の子で、
『自己紹介しないとかあります!?(笑)』つって
ぼろぼろの剣で、岩を叩いてた僕を尻目に
これ引き戸じゃねー?つって
颯爽と天照たちの扉を開いてました。




うさぎが怠けてくれなきゃ
亀はどうやって追い付けばいいんだ!!