トキメキをとりもどせ

You は Shock!!

ごめん、なんか舐めてたわ。
少女マンガとかさー、すっげー展開早いじゃん。
好きだつって、チューして、気づいたら
チュンチュンみたいな感じじゃん。
付き合っちゃえば、後は自動運転だと思ってた。
ジャクソン5みたくABC♪って
進めるもんだと思ってた。

1週間でXまでいったとか、
1ヶ月くらいでCくらいじゃね?とか
色々聞いてたんですけど

えっとね、3ヶ月経つけど未だにA。ってか
未だに手ー繋ぐくらいなんですけど。
段々トキメキ感とかもなくなってきた。
痛恨の手フレ。
大丈夫なんですか?これ。
手以外、実体か分かんないんですけど。
手以外3D映像なんじゃね?って
思ってきたんですけど。大丈夫ですか?これ。


最近、VRってすごいじゃないですか。
見ました?VR彼女。
全方位見れるなんてもう古い、次は感覚だつって
手の感覚だって再現出来んですよ。したらもう
あれ?これ僕の彼女と同じじゃね?
僕が付き合ってんのVR彼女じゃね?つって
世にも奇妙な物語にありそうじゃない?つって
しかも、VR彼女の方は最近
なんかABC♪から先も歌えるようになったらしくて

技術が世界を先導する!キリッ つって。

ちょっと待ってー。
ここに技術に先導された子がいるからー。
ちゃっかりVRに先越されちゃってるからー。



ってなことを思いながら、
こないだ電車を待ってたんですけど、
電車を待ってるときに、
後ろに並んでた女の子二人組の
彼氏の話が、結構壁に耳ありとかいう
レベルじゃなくって。

諜報員でもこんな聞けることねーぜっつーくらい
赤裸々な話がバンバン私の小耳に
入ってきまして、小耳に挟むっつーか
小耳が挟まれてる状態で。

そんなわけで、ガールズトーク
with Bとして参加したんですけど、したら、もう


「彼氏とディズニー行ったんだけどー!」

「いいなぁー!私も行きたいのー!」


的な、どう考えても幸せな話だったんで
幸せになれよ!BIGになるぜ!つって
イヤホンを取り出してたら

「私さー、ベロチュー嫌いなんだよねー」

「えー?何でー??」



え?何で??
え、待って待って待って、
ごめん、ちょっと途中聞いてなかったんだけど
さっきまであなたたち夢の国について
話してたよね?それがいつの間にグータンヌーボ

あとなんか、気のせいかな
親に言えない単語が聞こえたんですけど。
お天道様の下歩けない単語がさらっと
聞こえたんですけど、それ大丈夫?
ここでしちゃっていいお話?
気をつけてー、with Bが紛れてるからー!
with Bが聞き耳立ててっからーって
思ったんですけど、いやほら、勉強だからねと
思って、そこは思わず聞いたよね。


「でもさー、そういうのってするタイミング
難しくなーい?」


「あぁー、確かに。まぁでも雰囲気だよねー」


「確かにー」



そこ大事なとこ!!!!
そこが一番聞きたい!!!

っつーかね、何ですか、その、舌?
を入れるとか入れないとか、
いや、耳にしたことはあるけど、
ちょっとしたおとぎ話っつーか、
LaLaLANDみたいなもんだと思ってた。
急に歌い出すとか、
ミュージカルの世界だけだよーつってた。

なんかあれだね。
知らない間に皆大人の階段上ってたんだね。
一段目に21年かかった僕の目には後ろの
女の子なんてほとんど壇蜜ですよ。
鼻たれイカロスがせっせと蝋で
翼作ってるのに、上では蝋でパーリナイですよ。
蝋の使い方が全然ちげー。
やっぱね、赤の他人じゃだめだ。
こういうのは、友達に限る。


「あのさー、変なこと聞くけど
チューってどのタイミングでやんの?」


友達A
「そういう雰囲気なるで」


友達B
「まぁ、そういう雰囲気なったときかな」



あー、なんかパソコン関係のヘルプとか。
こんな感じだわー。プロバイダプロバイダつって。
とりあえずプロバイダが肝だからつって。
だーかーらー!
その雰囲気がわかんないんだって!!


したら、なんかええ感じの場所で、
ええ感じの間で、
ええ感じに見つめ合えばいける。
とりあえず、見つめ合うのが肝だからみたいな。

おっけーおっけー。
とりあえずさ、ええ感じの場所ってのは
夜景とかでいいんだよね。月9とかそんな感じだし
で、間・・・・・は、一旦置いとこう。
あとは、見つめ・・・
見つめるね、うん、見つめる、、
ハードルたけぇー。

いや、でも見ないとね、分かんないから。
とりあえず、鏡見とこう。
って鏡で自分と目を合わせてたら
あれ?つって、あれ?顔の真ん中のこれ
結構邪魔じゃない?
って自分のダイソンの存在に気づいちゃって
慌てて教科書(月9)ですよ。

したらもう、キムタクの顔が
がっつり斜めってるわけ。
相手の顔もがっつり斜めってるわけ。
理科の授業で光の反射とかやったとき
確かこんなんだった。
本当、見つめ合ってからの
入射角、反射角がすごい。

「こりゃあ、プロの仕事だねぇー」

私の中のデカ的なおっさんが言った。

「これは無理だぁー・・・」

夜景を前に、私も頭の中で言った。



「綺麗やねー」



「そうですねぇー」


・・・・・・


じーー



「・・・ふふっ、あははははははは!!!」


「ちょっと待って!笑いすぎだから」


「だって、、あはははは!」


本当もう、自分の顔どうした?ってくらい
ここ一番で笑われすぎて
イカロスは今日も恋人の階段の
一段目で翼を作ってます。
仮に飛べたとしても、
溶けてしまうに違いないのだけれど。